走査型プローブ顕微鏡(SPM)データギャラリー

六角格子ネットワークの磁化構造


エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社
慶應義塾大学 宮島研究室

ジャンル マグネティックス, 半導体・エレクトロニクス
モード MFM
測定領域 約3μm
ステーション SPI4000
装置 SPA-300HV

 解説
(a)              (b)

Fig.1 六角格子ネットワークの磁化構造
(a)MFM像、(b)棒磁石によるモデル

Fig.2 細線および頂点の磁化構造
Fig.1(a)は、Si基盤上に電子線リソグラフィーを用いたリフトオフ法で作製したパーマロイ(NiFe)の六角格子ナノネットワーク(線幅50nm、一辺400nm、高さ20nm) の磁化構造を、高分解能MFMで観察した結果です。六角格子の頂点にN極(白点)とS極(暗点)の磁極が観察されています。
タイトル画像は、表面形状像をモノトーンで表現し、そこにグラデーションを変えた2種類のMFM画像を重ね合わせたものです。(NanoNaviの新機能を使った遊びです。)
Fig.1(b)は、MFM観察結果を、棒磁石を使って模式的に表したモデルです。それぞれの頂点は3本の棒磁石が接合した構造と等価となっています。
Fig.2は細線および頂点の磁化構造を詳しく表しています。MFM像の白点は、棒磁石のN極2個、S極1個が接合し、N極1個分の磁束の湧き出し(2-in、1-out)を生じています。 黒点は同様に磁束の吸い込み(1-in、2-out)を表しています。このネットワーク細線はニューラルネットワーク素子への応用が検討されています。(1) (2)

ナノスケール磁性体の磁化構造は、高分解能MFMの登場により、初めて詳細に研究することが可能となりました。ナノスケール磁性体は、次世代の磁気デバイスの根幹であり、 その磁化構造を高分解能で調べることは大変重要になります。 (3)
引用文献:
(1) E. Saitoh, M. Tanaka, H. Miyajima, and T. Yamaoka: J. Appl. Phys., 93, 7444 (2003).
(2) 田中雅章、齊藤英治、宮島英紀、山岡武博、家泰弘、日本応用磁気学会誌、29(2005)111 (2005年度論文賞)
(3) 山岡武博,渡辺和俊,白川部喜春,茅根一夫:“高感度・高分解能MFMシステムの開発”, 日本応用磁気学会誌, 27 (2003) 429 (2003年度 論文賞受賞)
関連文献:
  •アプリケーションブリーフ No.55
•INTERMAG 2005発表資料

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